2015年6月に大阪で、スヌーズレン実践の質的向上を図ることを主な目的に、ISNA日本スヌーズレン総合研究所を設立しました。
本研究所の機関誌購読会員およびサポート研究員を広く募集しております。
お申込みは、以下までお願いいたします。
E-mail:
FAX:079-244-1482
「機関誌購読会員&サポート研究員申込み用紙および会費振込み口座」
サポート研究員になられると、研修会参加費の割引特典などがあります。希望される方は、事務局までご連絡をお願いします。
スヌーズレンやスヌーズレン教育に関する講演会等の講師依頼は、下記の本部メールアドレスまでお願いします。
[本 部]
〒422-8581
静岡県静岡市駿河区弥生町6-1
常葉大学教育学部
姉崎 弘研究室内
ISNA日本スヌーズレン総合研究所
E-mail:
[事務局]
E-mail:
本年度は、新型コロナウイルスの感染症拡大のため、参加者の健康と安全を第一に考えて、スヌーズレン研修会を中止いたしました。何卒ご了承下さい。なお、来年度は、秋頃以降に関西地区で、第1回スヌーズレン資格認定セミナー(ベーシック)を開催する予定です。詳しくは、後日HP上でお知らせいたします。
著者 | 論文種別 | 題 目 | |
1 | 姉崎 弘 | 巻頭言 | コロナ禍に対応したスヌーズレン(多重感覚環境)実践の創意工夫を |
2 | アド・フェアフール | 特別寄稿 | Utilization of the handmade Snoezelen tool in the corona misfortune |
3 | ポール・パーリアノ | 特別寄稿 | Tentative Guidelines for Using Multisensory Environments(MSE)in the Age of COVID-19 |
4 | カティヤナ・ハラジック | 特別寄稿 | Snoezelen – Is it just an atmosphere of well-being, or is it already an indispensable part of caring for people with dementia ? |
5 | 姉崎 弘 | 原著 | スヌーズレン/多重感覚環境が成立するための基本要件(3訂版)について |
6 | 嶺 也守寛 | 原著 | スヌーズレン資格認定制度の構築に関する研究 |
7 | 橋本 翠、金澤 寛 | 原著 | スヌーズレンルームにおける視覚刺激の色彩効果について ―事象関連電位(ERP)を用いて― |
8 | 姉崎 弘、 加藤 大晴 |
原著 | 小学校の通常学級在籍児童の学習への集中力を高めるスヌーズレン教育の実践 ―ブラックライトと蛍光教材を用いた算数指導の効果の検証― |
9 | 姉崎 弘 | 資料 | 重度・重複障害児へのスヌーズレン/多重感覚環境の授業に関する文献レビューと今後の課題 |
10 | 新岡 美樹 | 実践研究 | 特別養護老人ホームに居住する認知症高齢者へのスヌーズレンの実践 |
11 | 清水 千裕 | 実践報告 | 障がい者通所施設(生活介護事業所)でのスヌーズレンの実践報告 ―スヌーズレンを通じた人と人の触れ合いの大切さ― |
12 | 小嶋 尚人 | 短報 | スヌーズレンがもたらす行動変容とその可能性 ―科学的根拠となるデータ測定に関する提唱― |
13 | 嶺 也守寛 | 器材開発 | スヌーズレンの器材開発 |
14 | 小玉 美津子 他 | 地域の取組み | コロナ禍における座間養護学校の取組み |
15 | 渡辺 径子、 梅澤 京子 他 |
地域の取組み | 新潟県上越地域での取組み |
16 | 井上 和久 | 学会報告 | 学会スヌーズレンシンポジウム報告 ―日本LD学会第29回大会自主シンポジウム報告― |
17 | 姉崎 弘 | 研究会報告 | スヌーズレン教育研究会報告 ―第4回日本スヌーズレン教育研究会報告― |
18 | 嶺 也守寛、姉崎 弘、高橋 眞琴、遠藤 浩之 | 委員会報告 | 事務局・機関誌編集委員会・資格認定委員会・研究倫理委員会 |
※全105ページになります
※チラシをクリックすると拡大して見ることができます。
著者 | 論文種別 | 題 目 | |
1 | 姉崎 弘 | 巻頭言 | 提言-職場や学校に疲れを癒し情緒の安定を図るスヌーズレン・スペースを! |
2 | Krista Mertens | 特別寄稿 | Forschungsarbeiten zur Wirkungsweise des Snoezelens an der Humboldt-Universität zu Berlin |
3 | Ad Verheul | 特別寄稿 | Current developments of the Snoezelen. |
4 | Paul Pagliano | 特別寄稿 | An ongoing sensitive relationship between the participant, the skilled companion and The controlled environment |
5 | David Grupe & Katijana Harasic | 特別寄稿 | Snoezelen for people experiencing a Burnout and as a prevention |
6 | 姉崎 弘 | 研究時評 | 重度・重複障害児の「スヌーズレン教育」に関する考察 |
7 | 嶺 也守寛 | 実践研究 | 国産バブルチューブを用いた特別支援学校での実践事例 -川崎市立田島支援学校・桜校でのスヌーズレン授業- |
8 | 小玉 美津子、嶺 也守寛 | 実践研究 | 神奈川県立座間養護学校におけるスヌーズレンルームの実践事例 ―東洋大学ライフデザイン学部との研究協力― |
9 | 東 法子、姉崎 弘 | 実践研究 | 社会不安障害のある児童の通常学級への適応過程におけるスヌーズレン教育の意義 ―小学校の通級指導教室での実践を通して― |
10 | 嶺 也守寛 | 調査報告 | 韓国ソウルコミュニティリハビリテーションセンターの視察報告 |
11 | 遠藤 浩之 | 資料論文 | スヌーズレンと感覚 ―感覚の馴化・3項関係の成立について― |
12 | 宮原 和沙 | 短報 | スヌーズレン実践における倫理的配慮と障がい者の意思決定支援上の課題 -社会福祉士の立場から- |
13 | 福島 遥 | 短報 | ASD児へのスヌーズレンを通じた学校教育の有効性と余暇の可能性 ―ASD当事者の体験を通して― |
14 | 高橋 眞琴 | 研修会報告 | 2018年度第7回スヌーズレン研修会 |
15 | 嶺 也守寛 | 研修会報告 | 2019年度第8回スヌーズレン研修会 |
16 | 高橋 眞琴 | 学会報告 | 2018年度特殊教育学会自主シンポジウム |
17 | 姉崎 弘 | 学会報告 | 2018年度LD学会自主シンポジウム |
18 | 姉崎 弘 | 学会報告 | 2019年度特殊教育学会自主シンポジウム |
19 | 姉崎 弘 | 学会報告 | 2019年度LD学会自主シンポジウム |
20 | 姉崎 弘 | 研究会報告 | 2017年度第2回スヌーズレン教育研究会 |
21 | 姉崎 弘 | 研究会報告 | 2018年度第3回スヌーズレン教育研究会 |
22 | 嶺 也守寛、姉崎 弘、高橋 眞琴、遠藤浩之 | 委員会報告 | 事務局・機関誌編集委員会・資格認定委員会・研究倫理委員会 |
※チラシをクリックすると拡大して見ることができます。
著者名 | 題 目 | 論文種別 | |
1 | 姉崎弘 | 「スヌーズレンが成立するための基本要件」の改訂版について | 巻頭言 |
2 | Paul Pagliano | A multitude of sensory stimulation possibilities | 特別寄稿 |
3 | Ad Verheul | The cradle of the original Snoezelen rebuild in centre De Hartenberg in Ede | 特別寄稿 |
4 | David Grupe | ISNA SWITZERLAND | 特別寄稿 |
5 | 姉崎弘 | オーストラリアの特別ニーズ教育におけるMSE教育の現状と課題―ニューサウスウェールズ州とビクトリア州の調査から― | 資料論文 |
6 | 嶺也守寛 | フランスにおける高齢者施設の2事例とスヌーズレンルームの活用状況 | 資料論文 |
7 | 桃井克将 | ワーキングメモリに着目したスヌーズレンの意義 | 資料論文 |
8 | 東法子、姉崎弘 | 児童の気持ちの変容からみるスヌーズレンの授業の教育的意義―小学校の通級指導教室での実践を通して― | 実践研究 |
9 | 立和名信行、伊東なゆみ、増田一繁、桑原遥、高橋眞琴 | 児童の実態に応じたスヌーズレン模擬実践の試み | 実践研究 |
10 | 長井恵李、藤澤憲、姉崎弘 | 簡易式スヌーズレンルームを活用した知的障害児の主体性を高めるスヌーズレンの授業実践 | 実践報告 |
11 | 杉原史高、北野真奈美 | 奈良県委託事業「重症心身障害児者・者レスパイトケア体制整備事業」におけるスヌーズレンの啓発活動について-スヌーズレン体験会を通して- | 実践報告 |
12 | 宮原和沙 | ソーシャルワークの一技法としてのスヌーズレンの位置づけに関する考察-社会福祉士の立場から- | 短報 |
13 | 宮原和沙 | 介護福祉士による認知症者に対するスヌーズレン実践に関する一考察 | 短報 |
14 | 豊見本公彦 | 「やさしいスヌーズレン環境」の創造と触れ合いを重視した教育実践 | 短報 |
15 | 藤澤憲、姉崎弘、桃井克将、高橋眞琴、池田枝里子、長井恵李、江口隆子 | スヌーズレン実践のまとめ方・書き方のポイントの一提案-初めて実践をまとめられる方へ- | 総説論文 |
16 | 加藤俊宏、山下剛範、馬寧 | ストレスが脳内の機構に与える影響 | 脳科学講座 |
17 | 姉崎弘、藤澤憲、桃井克将 | 日本特殊教育学会・日本心理学会・日本LD学会報告(研究発表およびシンポジウム) | 学会報告 |
18 | 姉崎弘、藤澤憲、桃井克将 | ISNA日本スヌーズレン総合研究所研修会報告(第4回~6回) | 研修会報告 |
19 | 姉崎弘 | 第1回スヌーズレン教育研究会報告 | 研究会報告 |
20 | 藤澤憲 | アド・フェアフールのスヌーズレンの実践と思想- 日本での講演会参加を通して - | 講演会参加報告 |
来年1月発行予定の機関誌第2号の著者名・論文名等を掲載しました。
国内外のスヌーズレン/MSEの最新情報を収録しています。
全体で約130ページで、1冊2500円で頒布いたします。
入会されると1冊送付させていただきます。➡入会案内のページへ
※チラシをクリックすると拡大して見ることができます。
2017年1月31日 機関誌「スヌーズレン教育・福祉研究 第1号」を発行しました。
本誌は、わが国初のスヌーズレンの教育・福祉・医療等に関する国際的な学術研究・実践誌です。
本誌は、およそ130ページ、1冊2500円(送料含む)で頒布いたします。
現在、本機関誌の購入希望者(機関誌講読会員)およびサポート研究員を募集しております。
申込書にご記入の上、会費のお振込みをお願いいたします。
詳しくは、「入会案内」のページをご覧下さい。
またサポート研究員になるためには、まず機関誌講読会員になっていただく必要があります。
すでに、サポート研究員になっておられる皆様も、大変恐縮ですが、申込書のご記入とメールまたはFAXでの送付、さらに会費2,500円のお振込みをお願いいたします。
著者名 | 題 目 | 論文種別 | |
1 | 姉崎 弘 | 本研究所の歩みと機関誌の使命 | 巻頭言 |
2 | クリスタ・マーテンスと姉崎 弘 | 今日までのスヌーズレン研究の成果と今後の展望 | 対談 |
3 | アド・フェアフール | Developments ISNA-MSE 2016 | 特別寄稿 |
4 | ポール・パーリアノ | Multisensory Environment and Snoezelen | 特別寄稿 |
5 | 姉崎 弘・藤澤 憲 | スヌーズレンが成立するための基本要件について | 原著論文 |
6 | 石川美智子 | わが国におけるスヌーズレン研究の動向 | 資料論文 |
7 | 藤澤 憲・姉崎 弘 | 重度・重複障がい児のスヌーズレン授業実践における 数量的分析の試み ~手作りのスヌーズレン環境における三項関係に視点を当てて~ |
実践研究 |
8 | 藤澤 憲・池田枝里子・姉崎 弘 | 自閉的傾向のある情緒不安定な知的障がい児へのスヌーズレンの教育実践 ~手作りスヌーズレン環境における三項関係を中心とした心の安定を目指して~ |
実践研究 |
9 | 東 法子・姉崎 弘 | 集団への適応を目指した社会不安障害のある児童へのスヌーズレンの授業 ―小学校の通級指導教室での実践を通して― |
実践研究 |
10 | 藤澤 憲・姉崎 弘 | 特別支援学校における簡易式スヌーズレン空間の創造 | 実践報告 |
11 | 川合由美 | 重症心身障害者に対するスヌーズレンの取組の現状と課題 ー障害者生活介護施設におけるリラックスタイムの実践ー |
実践報告 |
12 | 山根文夫 | ドイツ、オランダにおけるスヌーズレン関係施設の視察報告 ~蛍光トナーによるスヌーズレン用品の可能性について~ |
調査報告 |
13 | 加藤俊宏・馬 寧 | スヌーズレンのための脳科学講座(1) 脳の構造からみた機能局在 | 総説論文 |
14 | 姉崎 弘・藤澤 憲 | 日本特殊教育学会・日本発達障害学会報告(研究発表およびシンポジウム) | 学会報告 |
15 | 藤澤 憲 | ISNA日本スヌーズレン総合研究所研修会報告(第1回~3回) | 研修会報告 |
16 | 藤澤 憲 | ISNA日本スヌーズレン教育・福祉研究会報告(第1回・2回) | 研究会報告 |
第8回スヌーズレン研修会は、お陰様で盛況のうちに終えることができました。
ご参加頂きました皆様に深く御礼申し上げます。
後日、アンケート結果の要約をアップする予定です。
3月31日に、待望の『スヌーズレンの理論と実践方法—スヌーズレン実践入門』(大学教育出版、定価2600円)が出版されます。
本書は、国内のスヌーズレンの研究者・実践者二十数名の執筆によるわが国初となるスヌーズレンの理論と豊富な実践例を収録した、初心者にもわかりやすい入門書です。
ぜひご一読下さい。
(本書の目次)
第1章 スヌーズレンの歴史・理念・思想
第2章 海外のスヌーズレンの取組みと日本における導入の経緯
第3章 スヌーズレンの脳科学と評価
第4章 スヌーズレンルーム、器材・用具とその使用法
第5章 スヌーズレンの実践の仕方
第6章 スヌーズレンの実践事例
4月25日 | 『スヌーズレンの理論と実践方法』の書籍の出版 |
5月26日 | 第8回スヌーズレン研修会の開催(東洋大学朝霞キヤンパス情報棟105室、埼玉県朝霞市) |
9月5日 | 機関誌投稿論文の提出期限を9月30日までに延長します。 ※多数の皆様の投稿論文をお待ちしております。 |
9月5日 | 日本特殊教育学会でスヌーズレンの自主シンポジウムを開催します。 日時 : 2019年9月21日(土) 16:00〜17:30 場所 : 広島大学・教育L棟107 自主シンポ3-3 テーマ :「スヌーズレン教育・福祉実践の有効性と限界—今後の取組みを展望する—」 ※多数の皆様のご参加をお待ちしております。 |
9月10日 | 日本LD学会第28回大会でスヌーズレンの自主シンポジウムを開催します。 日時 : 2019年11月10日(日) 9:45〜11:15 場所 : パシフィコ横浜・会議センター 第9会議場 セッション番号J51 テーマ : 「小・中学校での自閉スペクトラム症等の発達障がい児への 自立活動の新たな可能性を探る(その2)」 —学習環境や教材を工夫したスヌーズレンの授業の有効性— ※多数の皆様のご参加をお待ちしております。 |
2020年1月 | 第4回スヌーズレン教育研究会の開催(常葉大学草薙キャンパス) 詳細は現在未定です。 |
2020年3月 | 機関誌「スヌーズレン教育・福祉研究」第3号の発行 会費を振込んだ会員の皆様に送付されます。 |
「スヌーズレン教育・福祉研究 第1号」を編集・創刊しました。
本誌は、わが国初のスヌーズレンの教育・福祉・医療等に関する国際的な学術研究・実践誌です。
(2017年1月31日発行)
周知のように、現在新型コロナウイルス感染症が拡大していて、人々の健康と安全を守ることが大きな課題になっています。そこで、今回はスヌーズレンの観点から一つの対策を提案させていただきます。少しの工夫で、日々の生活が楽しく、穏やかになることを願っております。
姉崎 弘(常葉大学教育学部)
東 法子(赤穂市立城西小学校)
新型コロナウイルス感染症の拡大に伴って、発達障害の子どもとその保護者が心身ともに追いつめられているケースが報告されています。東京新聞TOKYO Web掲載記事「<新型コロナ>発達障害児、窮地 在宅でリズム崩し自傷 親もストレス懸念」(2020年6月5日参照)から一部を引用します。
学校の再開が6月頃から開始されましたが、今後、感染症拡大の第2波、第3波が来た時には、これまでと同じ自粛生活に戻ることが十分に考えられます。学校での子どもの一時預かりや校庭開放といった保護者の要望は、政府や自治体で十分に検討し、今後適切な対応が求められています。
以下、発達障害の子どもと保護者のストレスを家庭でも緩和できる方法について述べます。親子ともに、ストレスを少しでも軽減して落ち着いた日々を送ることは、虐待防止の上でも大切です。
姉崎は2013年に「スヌーズレン教育」の概念を提唱し、現在特別支援学校や通常学校でその実践が展開されています。スヌーズレン(Snoezelen)は、視覚や聴覚、嗅覚など人の五感を適度に刺激する環境を部屋の中に作り出し、利用者(子ども)と介助者(指導者)が楽しい時間を共有して、やすらぎやリラクゼーションを導く活動として始まりました。元々は1970年代後半にオランダの重度知的障害者施設で始められた取組みでしたが、筆者はこれを学校教育に導入して、新たに「スヌーズレン教育」を提唱しました。これまでの東 法子先生と姉崎の研究から、ASD(自閉スペクトラム症)やADHD(注意欠如/多動症)などの発達障害の子どもたちは、周りを囲んだ狭い空間の中で、美しく光る光刺激や心地よい音楽、香りに囲まれ、教師と会話して過ごすことで気持ちを落ち着かせ、リフレッシュすることができ、次の授業に参加しやすくなること等が報告されています。この中から発達障害や不登校の子どもに有効な「スヌーズレン・テント」の取組みを紹介します。
うす暗くした部屋の中に(遮光性の)テント(3千円~)を置いて雑音を極力除き、その中で本人と保護者が、ブラックライト(5千円位)を使って蛍光教材(100円)を美しいさまざまな色に光らせます。リラックスする好きな曲と心地よい香りを使うとなお良いです。こうした空間で自由に楽しく過ごし、本人と保護者が言葉だけではなく五感を使ったさまざまな交流をする時間をもつことが「スヌーズレン・テント」の取組みです。もちろんこのテントの中で、本人が一人で過ごすこともできます。テントの購入が難しい場合は、家の中の押入れやクローゼット、お布団の中で行うことも有効です。
これまでの研究で、小学校の通級指導教室での10分ほどの短時間の取組みでも効果があることが報告されています(東・姉崎, 2017)。効果としては、子どもの心の緊張がほぐれて、心の落ち着きや表情の明るさを取り戻し、不登校児が再登校に至ったケースなどが報告されています。
今後、新型コロナウイルスの感染症が再拡大して学校が再度休校になった際、家庭の中に小さなスペースであっても、市販のテントやクローゼットなどの中で子どもの興味のある蛍光教材などを光らせて、楽しく過ごす取組みは、元気のない子どもの気持ちを開放して明るくしてくれます。家庭で親子で楽しく取組みながら、お互いのストレスを発散させるこの方法は、発達障害の子どもばかりか、健常の子どもや保護者にとっても、心が癒されてリラックスするのに有効であると思われます。
スヌーズレン・テント ブラックライト等でさまざまな色に美しく光る蛍光教材
(東・姉崎,2017 p.71) (東・姉崎,2017 p.71; 東・姉崎,2018 p.45)
本稿は、とこはWeb通信https://www.tokoha-u.ac.jp/community/telecommunication/20200707/(新型コロナウイルスを考える 7月7日付) に掲載した文章を一部修正して再構成してあります。